これからの血液がん治療

細胞性免疫を利用した治療と遺伝子パネル検査の利用

11月30日(土)16:0016:45 ライブ配信会場

2019年にCAR-T細胞療法「キムリア」が承認されて、5が経過しましたが、CAR-T細胞療法は、血液がんに対する治療法の一つとして浸透してきました。対象疾患が拡がるとともに種類も4つに増えました。治療実施施設は全国50以上に増えています。これに加えて、2024年に二重特異性抗体が承認され、新たな細胞性免疫を利用とした治療として注目されています。この他、最近、血液がんを対象とした遺伝子パネル検査が承認されたことも大きな話題です。現時点では保険診療として実施できず、対象も決まっていませんが、これにより遺伝子の情報に基づいて血液がんの診断・予後予測・治療法選択がより精密に行えるようになることが期待されています

講演者

伊豆津 宏二 ( いづつ こうじ )
国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科長

東京大学医学部附属病院、NTT東日本関東病院、虎の門病院を経て、2017年より国立がん研究センター中央病院・血液腫瘍科で血液がんの治療を担当しています。リンパ腫、慢性リンパ性白血病をはじめとして様々な造血器腫瘍に対する標準治療の提供とともに治療開発を行っています。

司会者

古賀 真美 ( こが まみ )
NPO法人キャンサーネットジャパン 常務理事

2002年に急性リンパ性白血病を発症した弟へのミスマッチドナーとして医師主導臨床試験へ参加したことを機に、白血病患者や家族ドナーの相談支援がライフワークとなる。2013年キャンサーネットジャパン入職、2019年常務理事に就任。造血幹細胞移植の血縁・非血縁ドナーへの社会の理解と協力と求める活動と、がん患者・家族への支援プロジェクトを多く実施してきた。全国の病院で入院患者用Wi-Fiが整備されるよう、#病室WiFi協議会メンバーとしても活動している。